クライアントの主な要望としては、【居酒屋風の家】としたい、又、阪神大震災を体験されたご主人は、その以前から共にしてきた愛用バイクを置ける土間と耐震性を考慮して欲しいとのことでした。
囲炉裏を囲んだ家族団らんの居間と土間は、南側に開放とした為、道路に面することになり、往来からの視線を遮る格子を設け駐車場と土間との間に緩衝空間を設ける構成としました。又、内部空間は、全体的に黒色塗り木構造表し珪藻土塗りや、針葉樹合板張りの真壁納めの表情となっています。水廻りについては、階段を挟み回遊動線となっている為使い易いのではないかと思います。2階個室空間は、屋根形状成り天井となっており、子供室、多目的ホールからは、一部ロフトもとれたゆったりとした空間になっています。
全体としては、周辺の町並みに調和しながら現代風にアレンジした民家型の家ですが、素朴な表情の中にも重厚感が醸し出されたのではないかと思います。
【撮影】古川 誠
【建築家】宇佐美淳
(島根)